住宅ローン控除って何?住宅ローン減税制度の概要

住宅ローン控除って何?住宅ローン減税制度の概要

日本には、お金や税金に関するさまざまな制度があります。これらの制度は上手に利用することでお金が返ってきたり、税金が少なくなるといった恩恵を得ることができます。今回、解説するのはそんな制度の一つ「住宅ローン控除」です。

 

住宅ローン控除について

住宅ローン控除は、正式には「住宅借入金等特別控除」と言います。簡単に言えば、住宅ローンを組んでから10年間、規定の計算方式に則って所得税が返ってくる制度のことです。これにより、住宅ローンの返済にかかる負担を、所得税の控除という形で補い、返済苦に陥らないように促しています。

 

住宅ローン控除の対象となるローン

ただし、住宅ローンや住宅関連の借金であれば何でもこの制度の対象となるわけではありません。住宅ローン控除の対象となるローンは、一般的な金融機関等からの借金に限定されます。逆に言えば、普通に住宅ローンを組んで不動産を購入する限りにおいては、この制度の対象になるというわけです。

 

では、何がこの制度の対象外となるのかと言えば、金融機関からの借り入れではない借金です。例えば「親・親戚から借りたお金」や「職場の従業員向けの貸付」などがこれに該当します。

 

住宅ローン控除の条件

住宅ローン控除を受ける条件としては、以下の3つのパターンそれぞれに条件が異なります。

 

新築住宅の場合

まず、住宅ローンで購入する不動産が「新築」の場合です。この場合は、以下の5つの条件を満たす必要があります。

  • 不動産の取得日から6ヶ月以内にその不動産に入居している
  • 借り入れした人の合計所得額が3000万円以下である
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上である
  • 床面積が50u以上である
  • 床面積の2分の1以上が自分用の住居である

 

中古住宅の場合

次に、購入する不動産が「中古住宅」の場合です。この場合、上記の新築の5条件を満たした上で、以下の3つの条件も満たす必要があります。

  • マンションの場合、取得の時点で築25年以内
  • 親族などからの購入ではない
  • 不動産が贈与されたものではない

基本的に、親族絡みではなく、築年数の短めの不動産が対象となるということになります。

 

リフォームの場合

また、一定の条件を満たせば「リフォーム」もこの制度の対象となりますリフォームの場合も新築の5条件を満たした上で、以下の4つの条件を満たす必要があります。

  • リフォームする不動産が自分が所有し、自分が居住する不動産である
  • 一定の「省エネリフォーム」「バリアフリーリフォーム」「耐震リフォーム」または大規模な間取り変更や修繕である
  • 工事費用が100万円を超える
  • 店舗に併用する不動産の場合、居住部分のリフォーム費用が2分1以上である

リフォームの場合は、上記までとは少し異なる条件が設定されています。

 

控除される税金の金額

次に、住宅ローン控除で控除される税金の金額について解説します。

 

住宅ローンの年度末の残高の1%が控除される

住宅ローン控除の計算方式は、基本的に「年度末の住宅ローンの残高×1%」です。例えば、年度末に残っている住宅ローン残高が3000万円の場合、その1%である30万円が控除額ということになります。なお、法改正に伴い、現在はこの上限額として10年間で400万円(40万円×10年間)まで控除されます。

 

控除の対象は「所得税」だが、足りない場合は「住民税」も対象となる

この制度で控除される税金は「所得税」です。上記計算式に伴い、毎年年度末に最大で40万円の所得税が控除されることになります。住宅ローンの金額にもよりますが、年間40万円、10年間最大400万円まで所得税が控除されるので、かなりの負担軽減になることになります。

 

ただし、年間で40万円の所得税となるとそれなりの年収となります。場合によっては、その年の住宅ローン控除が所得税を上回ることもあるかと思います。例えば、住宅ローン控除が最大の40万円だとして、その年の所得税が30万円だとすれば、所得税控除として40万円は適用できず、30万円を全額控除して、10万円は無駄になるということになります。

 

その場合、残額があれば住民税からも控除することができます。ただし、住民税からの控除にはさらに制限がかけられることになります。住民税からの控除額は、「136,500円」または「課税総所得額等の7%」の、いずれか小さい方が上限額となります。住宅ローン控除が所得税を上回った場合、その差額が上記どちらか小さい方をさらに上回った場合は、その分だけ控除が受けられないということは理解しておく必要があります。

 

まとめ

住宅ローンは、どうしても借入額が大きくなり、毎年の返済の負担と利息の支払いも大きくなります。こうした住宅ローン利用者向けの制度を利用することで、少しでも返済の負担を軽減することが重要です。

 

ただし、この制度を利用できるのは住宅ローンを組んでから10年間だけです。住宅ローンは何十年という長い時間をかけて返済する形になることがほとんどなので、返済計画は入念に立てておくことをお勧めします。その上で、住宅ローン控除といった制度を利用しましょう。